西郷の酒蔵めぐり|沢の鶴資料館を見学して昔の酒造りをたどる

沢津鶴資料館の玄関前の庭と井戸 旅酒手帖

沢の鶴資料館を訪れ、昔の酒造りに使われていた道具や、酒造りの工程を伝える展示を見学してきました。

見学のあとは、古酒と古酒で仕込んだ梅酒を試飲。気に入った梅酒は、お土産に一本購入しました。

さらに西郷を歩き、「こうべ甲南 武庫の郷」にも立ち寄ります。

今回は、沢の鶴資料館を中心に、徒歩で楽しんだ西郷の酒蔵めぐりを紹介します。


西郷の酒蔵めぐりは半日で楽しめる

西郷には、昔の酒造りを今に伝える沢の鶴資料館があります。

今回歩いたのは、阪神大石駅から沢の鶴資料館へ向かい、見学と試飲を楽しんだあと、「こうべ甲南 武庫の郷」まで足を延ばすコースです。

沢の鶴資料館は、阪神大石駅から徒歩約10分。駅から歩いてアクセスできるため、試飲を楽しみたい人にも訪れやすい場所です。

資料館だけなら比較的コンパクトに見学できますが、周辺にも立ち寄りながら歩くなら、2〜3時間ほど見ておくとゆっくり楽しめます。

今回歩いた西郷の酒蔵めぐりコース

スタート地点は、阪神電車の大石駅です。

大阪梅田駅からは御影駅で普通電車に乗り換えて約30分、神戸三宮駅からは約7分が目安です。大阪方面からも神戸の中心部からも訪れやすい場所です。

時刻表や駅構内の情報は、阪神電車公式サイトをご確認ください。

今回歩いた順路はこちらです。

阪神大石駅

南側の出口から出て、海側へ進みます。左手に都賀川を見ながら歩き、住吉神社の角を右へ曲がると沢の鶴資料館です。

🚶 徒歩約10分

沢の鶴資料館

沢の鶴資料館を出たら、都賀川にかかる昌平橋を渡り、西国浜街道を東へ進みます。左手にファミリーマートがある角を左折して北上。国道43号を渡り、さらに東へ進むと、左手に「こうべ甲南 武庫の郷」が見えてきます。

🚶 徒歩約25分

こうべ甲南 武庫の郷

最寄り駅は、西に向かって阪神新在家駅へ。

🚶 徒歩約5分

阪神新在家駅


沢の鶴資料館を見学

沢の鶴資料館に到着すると、瓦屋根と板張りの酒蔵らしい建物が見えてきます。

沢の鶴資料館の外観
阪神大石駅から徒歩約10分の沢の鶴資料館

館内では、灘の酒造りの歴史を伝えるさまざまな展示を見ることができます。入館は無料で、阪神大石駅からも歩いて行けるため、酒蔵めぐりの途中にも立ち寄りやすい資料館です。

昔の酒造りをたどる

中に入ると、昔の酒造りに使われていた道具が、工程に沿って並んでいます

洗米を行った洗い場や火入れに使われた釜などが残されていて、説明を読みながら進むと、当時の酒造りの様子が少しずつ見えてきます

沢の鶴資料館に展示されている昔の酒造りの道具
昔の酒造りに使われていた道具が並ぶ館内

なかでも目を引いたのが、大きな木桶です。

直径約2.3m、深さ約1.95mもあるそうで、実物を前にするとかなりの大きさです。こうした道具を実際に使って、人の手で酒を造っていたことを考えると、今とはずいぶん違う酒造りの風景が想像できます。

沢の鶴資料館に展示されている昔の酒造りの木桶
実物を見ると大きさに驚く昔の木桶

灘の酒は、樽廻船や菱垣廻船によって上方から江戸へ運ばれていたそうです。酒造りの工程だけでなく、完成した酒がどのように各地へ届けられていたのか知ることができます。

沢の鶴資料館の樽廻船の展示
灘の酒を江戸へ運んだ船について学べる展示

酒蔵めぐりというと試飲に目が行きがちですが、こうした展示を見てから飲むと、その一杯がどこから来たのか、少し見え方が変わる気がしました。

阪神・淡路大震災から復興した資料館

館内を見ていくと、阪神・淡路大震災についての展示がありました。

沢の鶴資料館として使われていた木造の酒蔵は、1995年の阪神・淡路大震災で全壊しています。

現在の資料館は、倒壊した建物の部材をできる限り使い、1999年に復興再建されたものです。

灘の酒蔵を巡っていると、震災についての展示を目にすることがあります。菊正宗酒造記念館でも被害の様子を見ましたが、沢の鶴では、資料館そのものが全壊したことを知りました。

昔の酒造りの道具が今もここに並び、それを見学できることは、決して当たり前ではなかったのだと思います。

沢の鶴資料館の阪神淡路大震災からの再建を伝える展示
阪神・淡路大震災からの再建について伝える展示

純米生原酒と古酒仕込みの梅酒を試飲

昔の酒造りや震災の展示を見たあとは、売店へ向かいました。

この日の試飲は、純米生原酒と古酒仕込み梅酒の2種類です。

純米生原酒はアルコール度数18.5%。日本酒初心者の私には、なかなかしっかりした一杯です。

沢の鶴資料館で試飲した古酒と古酒仕込み梅酒
純米生原酒と古酒仕込み梅酒を飲み比べ

そして、もう一つ試したのが、古酒で仕込んだ梅酒です。

お店の方によると、横に置かれていた古酒を使って仕込んだ梅酒なのだそう。

日本酒そのものはまだ少し構えてしまうのに、梅酒になると急にハードルが下がります。

純米生原酒と、古酒仕込みの梅酒。

飲み比べてみて、結局、私が気に入ったのは梅酒の方でした。

試飲だけで終わらず、一本持ち帰ることになりました

沢の鶴の古酒仕込み梅酒
試飲して気に入り、お土産に購入した古酒仕込み梅酒

開館時間や休館日、見学・試飲については、沢の鶴資料館の公式サイトをご確認ください。

沢の鶴資料館 | 沢の鶴コーポレートサイト

こうべ甲南 武庫の郷へ

沢の鶴資料館をあとにして、次に向かったのは「こうべ甲南 武庫の郷」です。

沢の鶴資料館からは徒歩で約25分。今回紹介するコースでは、ここがいちばん長く歩く区間になります。

ここは甲南漬で知られる高嶋酒類食品の施設で、甲南漬本店などがある複合施設です。

現在の「武庫の郷」は、阪神・淡路大震災で倒壊した甲南漬本店の跡地につくられたもの。大正時代の旧本店の雰囲気を受け継ぎ、昔の酒蔵をイメージした建物になっています。

実は私は、甲南漬のような粕漬があまり得意ではありません。

そのため今回は購入や試食ではなく、どのような場所なのか、立ち寄って見て回りました

こうべ甲南 武庫の郷の外観
甲南漬本店などがある「こうべ甲南 武庫の郷」

営業時間や休館日などの最新情報は、こうべ甲南 武庫の郷の公式サイトをご確認ください。

こうべ甲南 武庫の郷

西郷の酒蔵めぐりに必要な時間

今回紹介したのは、阪神大石駅から沢の鶴資料館を見学し、「こうべ甲南 武庫の郷」まで歩くコースです。

沢の鶴資料館は、じっくり見るなら45分〜1時間ほど見ておくと安心です。試飲や売店での買い物を楽しむ場合は、さらに余裕を持っておきましょう。

沢の鶴資料館から、こうべ甲南 武庫の郷までは徒歩約25分です。

武庫の郷で店内を見たり、買い物をしたりする時間も含めると、全体で2〜3時間ほどを目安にすると回りやすいと思います。

途中で休憩をしたり、周辺にも立ち寄ったりするなら、半日ほど空けておくとゆっくり楽しめます。


西郷の酒蔵めぐりのアクセス・地図

今回紹介した沢の鶴資料館と、こうべ甲南 武庫の郷の位置はこちらです。

徒歩で巡る場合は、阪神大石駅からスタートし、沢の鶴資料館、こうべ甲南 武庫の郷の順に進むと回りやすいコースです。

初めて西郷を歩くときの注意点

今回のコースは、酒蔵の中だけでなく、施設から施設への徒歩移動があります。

  • 試飲をする場合は、電車や公共交通機関を利用する
  • 沢の鶴資料館から武庫の郷までは徒歩約25分をみておく
  • 夏は帽子や飲み物、日傘などを用意する
  • 空腹のまま試飲をしない
  • お酒やお土産を購入する場合は、持ち歩く重さも考えておく
  • 開館日や試飲内容は、訪問前に公式サイトで確認する

特に夏の酒蔵めぐりは、館内を見ている時間よりも、次の場所へ移動するときの暑さが気になります。

沢の鶴資料館から武庫の郷までは少し歩くので、急がずに回れる予定にしておくのがおすすめです。

また、試飲内容は時期によって変わることがあります。今回私が試した古酒や梅酒と同じものが必ず試飲できるとは限らないので、その日の試飲を楽しむくらいのつもりで訪れるのがよさそうです。


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西郷の酒蔵めぐりは、展示をじっくり見たい人にもおすすめ

西郷を巡ってみて感じたのは、お酒を飲むだけでなく、昔の酒造りや灘の歴史をじっくり見たい人にも楽しめる場所だということです。

沢の鶴資料館では、大きな木桶や昔の酒造りの道具を見ながら、酒が造られていた工程をたどりました。

さらに、灘の酒を江戸へ運んだ船の模型や、阪神・淡路大震災から資料館が再建された歴史も知ることができます。

そして見学の最後には、古酒と古酒で仕込んだ梅酒を試飲しました。

日本酒はまだ勉強中の私ですが、古酒をそのまま飲むのと、それを使った梅酒を飲むのとでは印象がずいぶん違いました。気に入った梅酒は、そのままお土産に一本購入。

沢の鶴を出たあとは、こうべ甲南 武庫の郷へ。私は甲南漬があまり得意ではないので購入はしませんでしたが、灘の酒どころで育ってきた食文化に触れる立ち寄り先として見て回りました。

酒造りを見る。歴史を知る。少し試飲する。そして、酒から生まれた食文化にも触れる。

西郷は、日本酒をたくさん飲むことが目的ではなくても、酒どころ・灘を楽しめるエリアでした。

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