はじめに
灘五郷は、神戸市から西宮市にかけて広がる、日本を代表する酒どころです。
「灘五郷で酒蔵めぐりをしてみたい」と調べてみると、西郷・御影郷・魚崎郷・西宮郷・今津郷と、5つの郷が出てきます。
でも、初めてだと迷いませんか。
どの郷へ行けばいい?
酒蔵見学ができるのはどこ?
半日ならどこまで回れる?
私も日本酒に詳しいわけではありませんが、実際に5つの郷を巡ってみました。
酒造りの歴史をじっくり見学したり、いくつもの酒蔵を歩いて巡ったり、試飲や食事を楽しんだりと、郷によって楽しみ方もさまざまです。
この記事では、実際に巡って感じた灘五郷それぞれの違いと、目的に合わせた選び方をまとめます。
灘五郷とは?5つの郷はどこにある?
灘五郷を神戸側から並べると、
西郷 → 御影郷 → 魚崎郷 → 西宮郷 → 今津郷
の5つです。

今回紹介しているのは、私が実際に訪れた酒蔵や施設が中心です。灘五郷には、このほかにも大小さまざまな酒蔵があります。
すべての酒蔵を網羅するのではなく、実際に歩いた場所をもとに、5つの郷それぞれの楽しみ方を紹介しています。
ひとことで「灘五郷」といっても、酒蔵や見学施設は一か所に集まっているわけではありません。
そのため、初めて訪れるなら、興味のある郷を選ぶか、近い郷を組み合わせて巡るのが楽しみやすいと思います。
実際に巡って感じた、灘五郷5つの違い
魚崎郷|初めての酒蔵めぐりにも回りやすい
魚崎郷では、櫻正宗と浜福鶴を巡りました。
2蔵を巡るコースなので詰め込みすぎず、どちらも阪神魚崎駅から徒歩で回れます。
櫻正宗では夏の純米酒「涼風しぼりたて」を試飲。日本酒が得意ではなかった私が、「あれ、日本酒っておいしいかも」と思えた一杯でした。
浜福鶴では、酒造りの工程を見ながら日本酒や果実酒の試飲も楽しめます。
初めて灘の酒蔵めぐりをする人にも、回りやすい郷だと思います。

御影郷|酒蔵をしっかり見て回りたい
御影郷では、菊正宗、白鶴、福寿の神戸酒心館を巡りました。
酒造りの歴史や道具を見られる施設があり、3蔵それぞれの違いを楽しめるのが御影郷のおもしろさです。
そのぶん、けっこう歩きます。
私が訪れた日は魚崎郷から続けて巡ったため、最後の福寿まで試飲をとっておくことにしました。
酒蔵を一つだけ見るより、いくつかの蔵を比べながら、酒造りや歴史もしっかり見て回りたい人に向いていると思います。

西郷|昔の酒造りと古酒を楽しむ
西郷では、沢の鶴資料館を訪れました。
館内には昔の酒造りに使われていた道具が並び、どのように日本酒が造られてきたのかを順番に見ることができます。
見学のあとは、古酒と古酒で仕込んだ梅酒を試飲しました。
さらに歩いて「こうべ甲南 武庫の郷」へ。
たくさんの酒蔵を次々と巡るというより、昔の酒造りをじっくり見てみたい人に向いている郷です。

西宮郷|日本酒だけでなく、食や歴史も楽しみたい
西宮郷では、白鷹、白鹿、日本盛を巡りました。
白鷹禄水苑、白鹿の酒ミュージアム、日本盛の酒蔵通り煉瓦館と、立ち寄れる場所の種類が多いのが特徴です。
巡っているうちに何度も目にしたのが「辰馬」の名前。
さらに白鷹について調べてみると、伊勢神宮の御料酒を納める蔵元であることも知りました。
試飲だけではなく、酒蔵の歴史や食も含めて楽しみたい人なら、西宮郷はかなりおもしろいと思います。

今津郷|「大関の町」を歩いてみる
今津郷で訪れたのは、大関の蔵元直営店「甘辛の関寿庵」と、その周辺に広がる大関の酒造施設です。
関寿庵では日本酒を試飲。おすすめされた大吟醸ではなく、最近好きだと気づき始めた原酒を選びました。
外へ出ると、寿蔵、恒和蔵、大関総合研究所など、大関の名前を掲げた施設が次々と現れます。
一般向けの酒蔵見学施設を巡る郷ではありませんが、実際に歩いてみると、
「大関って、こんなに大きかったんだ」
と、その規模を実感できました。
今津郷だけでは少し物足りないという人は、西宮郷と組み合わせて巡るのがおすすめです。

初めての灘五郷、どこがおすすめ?
5つの郷を実際に巡ってみて、目的別に選ぶならこんな感じです。
| こんな楽しみ方をしたい | おすすめ |
|---|---|
| 初めて酒蔵めぐりをする | 魚崎郷 |
| 複数の酒蔵をしっかり見たい | 御影郷 |
| 昔の酒造りに興味がある | 西郷 |
| 日本酒+食・歴史を楽しみたい | 西宮郷 |
| 大関の酒造拠点を見てみたい | 今津郷 |
| 1日たっぷり酒蔵を巡りたい | 魚崎郷+御影郷 |
| 西宮側をまとめて楽しみたい | 西宮郷+今津郷 |
「灘五郷へ行くから5つ全部」と考えなくても大丈夫です。
半日なら一つの郷、1日なら近い郷を二つ。試飲や展示をゆっくり楽しむなら、このくらいが巡りやすいと思います。
5つの郷を巡って、自分の好きな一杯が見えてきた
灘五郷を巡り始めたころは、日本酒を前にしても、何を選べばいいのかよく分かりませんでした。
櫻正宗の純米酒、浜福鶴の果実酒、沢の鶴の古酒と、酒蔵ごとにいろいろな味を試していくうちに、「これは好き」「これは少し違う」が少しずつ分かるようになりました。
そうやって一杯ずつ飲んでいくうちに、「これは好き」「これは少し違う」が少しずつ分かるようになりました。
そして最後の今津郷では、お店の方にすすめられた大吟醸ではなく、自分から原酒を選びました。
日本酒の知識を全部覚えてから酒蔵へ行かなくてもいい。
飲みながら、自分の好きな一杯を探していく。
それも灘五郷を巡る楽しみ方のひとつだと思います。
まとめ|迷ったら、まず一つの郷から
灘五郷は、それぞれの郷で酒蔵も楽しみ方も違いました。
全部を一度に巡ろうとせず、まずは自分が気になる郷をひとつ選んでみる。
そこからもう一つの蔵へ、もう一つの郷へと足を延ばしていけば、同じ灘のお酒でも、それぞれの蔵の違いが少しずつ見えてきます。
まずは気になる一つの郷から、自分なりの灘五郷めぐりを楽しんでみてください。


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