灘五郷は、神戸市から西宮市にかけて酒蔵が集まる、日本を代表する酒どころです。
その中でも今津郷は、大関をはじめとする酒造会社が集まる地域です。
今回は、阪神今津駅周辺に広がる大関の酒造施設を巡り、蔵元直営店「甘辛の関寿庵」に立ち寄りました。
酒蔵の中を見学するコースではありませんが、実際に歩いてみると、想像していた以上に大関の施設が広がっています。
関寿庵で日本酒を試飲し、教えてもらった魁蔵を探しながら、今津郷の酒どころの風景を見て回りました。
今津郷は「大関の町」だった
今津郷は、阪神今津駅から歩いて巡ることができます。
駅から大関方面へ向かって歩いていると、まず目に入ったのが「大関総合研究所」の看板でした。

さらに進むと、大関の名前を掲げた施設が次々と現れます。今津郷を歩くと、ここが大関の酒造拠点であることが見えてきました。
今津郷の酒蔵めぐりコース
スタート地点は、阪神電車の今津駅です。

大阪梅田駅からは快速急行で約20分、神戸三宮駅からは約17分が目安です。乗り換えなしでアクセスできるため、大阪方面からも神戸の中心部からも訪れやすい場所です。
時刻表や駅構内の情報は、阪神電車公式ページをご確認ください。
今回歩いた順路はこちらです。
阪神今津駅
南側の出口から出て、そのまま海の方向へ歩きます。国道43号線を渡りまっすぐすすむと、酒蔵通りがでてきます。そこを左(東へ)向かって歩いていると右手にお店が見えます。
🚶 徒歩約10分
甘辛の関寿庵
大関の日本酒や酒まんなどが並ぶ蔵元直営店です。店内では日本酒の試飲も楽しめます。
大関の酒造施設が広がる今津郷をめぐる
寿蔵や恒和蔵などを眺めながら進み、魁蔵、静和館をめぐります。
最初にきた道を戻り、西へ向かって進みます。Aプライスが見えたら角を右に曲がって、ひたすら北へ。阪神今津駅へ戻ります。
🚶 徒歩約9分
阪神今津駅
甘辛の関寿庵

大関の日本酒や酒饅頭などが並ぶ「甘辛の関寿庵」
大関の酒造施設が並ぶ一角にある「甘辛の関寿庵」は、大関の蔵元直営店です。
店内には大関の日本酒をはじめ、酒饅頭やお菓子などが並び、カフェも併設されています。

関寿庵には大関のさまざまな日本酒が並びます
店内を見ながら写真を撮らせてもらっていると、お店の方が声をかけてくれました。
ちょうど阪神タイガースとのコラボ展示が切り替わる時期だったようで、「来週からこれに変わるんやで」と、次に飾る写真まで見せてくれました。
阪神コラボを目当てに来たわけではなかったのですが、こういうちょっとしたやり取りがあるのも、旅先のおもしろいところです。
大吟醸をすすめられたけれど、選んだのは原酒
関寿庵では、日本酒の試飲もできます。
お店の方がすすめてくれたのは大吟醸。でも、今回私が選んだのは原酒でした。
最近いろいろと試飲するうちに、どうやら私は原酒が好きらしい、と気づき始めていたからです。
「工場見学はないんですよね?」と聞いてみた
試飲のあと、お店の方に「大関は工場見学はないんですよね?」と聞いてみました。
すると教えてくれたのが「魁蔵(さきがけぐら)」です。
「ビデオがあるよ」と聞き、それなら行ってみようと探すことにしました。
このときはまだ、その魁蔵が関寿庵のすぐ裏にあるとは気づいていませんでした。
大関の酒造施設が広がる今津郷をめぐる
関寿庵を出て、今津郷をもう少し見て回ることにしました。
このあたりを巡っていて驚いたのが、大関の施設の多さです。
寿蔵、恒和蔵、大関総合研究所など、少し進むとまた「大関」の名前が目に入ります。
中を見学したわけではなく、外から建物を眺めながら通り過ぎただけ。それでも実際に巡ってみるとその規模の大きさがよく分かります。

大関といえば、私の中では「ワンカップ大関」
身近な日本酒というイメージはありましたが、今津にこれほど大きな酒造拠点が広がっているとは知りませんでした。
歩いているうちに、なんだかこの一帯が「大関村」のように見えてきます。

探し回った魁蔵は、関寿庵のすぐ裏でした
関寿庵で教えてもらった「魁蔵(さきがけぐら)」も探してみましたが、場所がよく分かりません。
大関の施設があちこちにある中を探し回って、ようやくたどり着いてみると関寿庵のすぐ裏でした。
魁蔵は、2025年に誕生した小規模な酒蔵です。

私が訪れたときは教えてもらったビデオは放映されていませんでしたが、ガラス越しに中をのぞくと、酒造りに使われるタンクを見ることができました。

大規模な酒造施設が集まる大関の一角に、こうした小さな蔵があるのも印象に残りました。
大関の施設の中に残る静和館
さらに進むと、周囲の酒造施設とは雰囲気の違う古い建物が目に入りました。
「静和館」と書かれています。
近代的な施設が並ぶ中に、ここだけ時間が止まったような佇まい。
何だろうと思って調べてみると、古い民家を移築した建物でした。

ワンカップの大関、御料酒の白鷹
今津郷を巡っていて、ふと思い出したのが、西宮郷で訪れた白鷹です。
大関と聞いて、私がまず思い浮かべるのは「ワンカップ大関」。
1964年に発売されたワンカップ大関は、瓶から杯に注ぐのが当たり前だった時代に、そのまま飲めるカップ酒という新しいスタイルを広めました。
一方、西宮郷で訪れた白鷹は、また違った歩みを続けてきた酒蔵です。
白鷹は1924年から伊勢神宮の御料酒を納めており、現在も全国で唯一の御料酒献納蔵です。
広く親しまれる「ワンカップ大関」と、伊勢神宮に納められる「白鷹」
同じ灘五郷で酒を造り続けてきた蔵でも、その歴史や酒の届け方はずいぶん違います。
西宮郷から今津郷まで巡ってみて、そんな酒蔵ごとの違いが少しずつ見えてきたのも、今回の酒蔵めぐりのおもしろさでした。
西宮郷で白鷹を訪れたときの様子は、「西宮郷の酒蔵めぐり」の記事で紹介しています。
今津郷の酒蔵めぐりに必要な時間
阪神今津駅から関寿庵へ立ち寄り、大関の酒造施設が広がる一帯をめぐって駅へ戻るなら、1時間30分〜2時間ほどをみておくとよいでしょう。
- 関寿庵で買い物や試飲を楽しむ
- 寿蔵や恒和蔵など、大関の酒造施設を外から眺めながらめぐる
- 魁蔵や静和館に立ち寄る
関寿庵のカフェを利用する場合は、もう少し余裕を持っておくと安心です。
今津郷には一般向けの酒蔵見学施設はないため、関寿庵で試飲を楽しみ、大関の酒造拠点を外から眺めながら歩くのが中心になります。
日本酒についてもう少し見て、飲んで楽しみたい場合は、今津郷だけで完結させず、隣の西宮郷にある日本盛の「酒蔵通り煉瓦館」と組み合わせて巡るのもおすすめです。
今津郷の酒蔵めぐりのアクセス・地図
甘辛の関寿庵の場所はこちらです。
徒歩で巡る場合は、阪神今津駅をスタートし、甘辛の関寿庵へ。関寿庵を楽しんだあとは、寿蔵や恒和蔵など大関の酒造施設が集まる一帯を眺めながら、魁蔵、静和館を巡り、阪神今津駅へ戻るコースです。
初めて今津郷を歩くときの注意点
今津郷を巡るときに知っておきたいことをまとめます。
- 大関の酒造施設は、基本的に外から眺める形になります
- 試飲をする場合は、電車や公共交通機関で訪れましょう
- 関寿庵の営業時間や試飲、カフェの営業状況は事前に公式サイトで確認しておくと安心です
- 魁蔵は関寿庵のすぐ裏にあります
- 酒蔵見学もしたい場合は、西宮郷の日本盛「酒蔵通り煉瓦館」と組み合わせると楽しみ方が広がります
酒蔵を巡るうちに、自分の好きな日本酒が見えてきた
日本酒に詳しくないまま始めた、灘五郷の酒蔵めぐり。
最初は「どれを選べばいいんだろう」と迷うことも多かったのですが、いくつかの酒蔵で試飲を重ねるうちに、少しずつ自分の好みが見えてきました。
日本酒の名前や造り方を全部理解していなくても、飲んでみて「これは好き」「これは少し違う」を重ねていけば、自分なりの一杯が見えてくる。
灘五郷を巡ってきて、それも酒蔵めぐりのおもしろさなのだと思うようになりました。

まとめ|今津郷で大関の町を巡ってみて
今津郷は、酒蔵の中をじっくり見学するというより、関寿庵で試飲を楽しみながら、大関の酒造拠点が広がる町を巡る場所でした。
実際に巡ってみて印象に残ったのは、「大関って、こんなに大きかったんだ」と実感できたこと。普段目にしているワンカップ大関の、その向こうにある酒造りの規模を知ることができました。
日本酒についてもう少し見て、飲んで楽しみたい方は、隣の西宮郷にある日本盛「酒蔵通り煉瓦館」と組み合わせて巡るのもおすすめです。


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