はじめに
長野県・開田高原にある「つたや季の宿 風里(かざり)」に泊まりました。
この宿を選んだ一番の目的は、星空を見ることでした。
前日に泊まった万座温泉では星を見ることができず、風里に着いた日も空には少し雲がありました。
「今夜は見えるかな」と心配していましたが、夜になると満天の星。そして宿の方に教えてもらい、天の川まで見ることができました。
でも、数年たった今「もう一度泊まりたい」と思う理由は、星空だけではありません。
御嶽山を望む客室、ラウンジや庭で過ごす時間、温泉、食事、そして細かなサービス。チェックインしてから翌朝まで、宿で過ごす時間そのものが楽しい宿でした。
この記事では、実際に宿泊したときの体験をもとに、風里の客室・食事・温泉・星空・無料サービス・宿泊料金などを紹介します。
※私が宿泊した当時から、夕食など一部のサービスは変更されています。現在の情報も確認しながら、当時の宿泊体験と分けて紹介します。
つたや季の宿 風里はどんな宿?

風里は、御嶽山を望む開田高原に佇む温泉宿です。
敷地内には木曽御嶽温泉の自家源泉があり、大浴場や露天風呂のほか、庭やラウンジなど、宿の中でゆっくり過ごせる場所が用意されています。
私が泊まったのは9月中旬。開田高原は標高が高く、朝晩はかなり涼しく感じました。
開田高原の観光スポットや季節の情報は、開田高原公式サイトでも確認できます。
風里の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県木曽郡木曽町開田高原 |
| 温泉 | 木曽御嶽温泉 |
| 客室 | 和室・和洋室・露天風呂付き客室など |
| 駐車場 | あり |
| 最寄り駅 | JR木曽福島駅 |
| 送迎 | 木曽福島駅から送迎あり(要予約) |
※送迎時間や利用条件など、最新情報は公式サイトでご確認ください。
風里へのアクセス|私は塩尻ICから国道19号経由
私は中央道の塩尻ICで高速を降り、国道19号を木曽方面へ走って開田高原へ向かいました。
木曽大橋の交差点で361号線に曲がります。
宿の方との会話で印象に残っているのが、飛騨高山方面の話です。
「ここから高山までは、前の道を走っていけば信号がないんですよ」
と教えてもらいました。
山の中の宿という印象が強かったので、飛騨高山方面へ旅をつなげられると聞いたのは意外でした。
※道路状況やルートは変わる可能性があるため、現在の経路は出発前に確認してください。
風里の客室|「木曽御岳山を一望」和室10畳に宿泊

私が泊まったのは、2階の「【木曽御岳山を一望】和室10畳」です。
10畳の和室にバルコニーがあり、名前のとおり御嶽山を望める客室でした。ただ、私が泊まった日は雲が多く、御嶽山は見えていたものの、山頂まで含めた全貌を見ることはできませんでした。
「木曽御岳山を一望」という名前の部屋だっただけに、これはちょっと残念。
それでも、バルコニーから眺める開田高原の景色は気持ちよく、特に気に入ったのが、切り株をそのまま使ったようなテーブルと腰掛けでした。
木曽の高原らしい素朴な雰囲気で、外の景色にもよくなじんでいます。
ここに腰掛けて御嶽山や開田高原を眺める。
部屋の中だけでなく、バルコニーまで含めて気持ちよく過ごせる客室でした。
そして、部屋に入って地味にうれしかったのがエアコンでした。前日に泊まった万座温泉は、9月中旬にもかかわらず思いのほか暑く、客室にエアコンがありませんでした。
高原だから涼しいと思っていたのですが、暑いものは暑い。その翌日だったので、風里の部屋にエアコンがあるのを見て、ほっとしたのを覚えています。
夜になると、部屋からも何度か空を確認しました。
この宿へ来た一番の目的は星を見ること。寝る前になっても「まだ見えるかな」と、空模様が気になって仕方ありませんでした。
風里は宿で過ごす時間が楽しい|ラウンジと無料サービス
風里で特に印象に残っているのが、宿で過ごす時間を楽しむためのサービスです。
宿に到着して玄関を入ると、まず案内されたのがラウンジのソファでした。
木をふんだんに使った広い空間に、ゆったりと置かれたソファや椅子。薪ストーブもあります。
長いドライブを終えて宿に着き、このラウンジへ案内されたとき、
「わあ、素敵な宿に来た」
と、一気に気分が上がったのを覚えています。
私が宿泊した当時は、ラウンジにお菓子やソフトドリンク、ワインなどが用意されていて、滞在中は自由に楽しむことができました。このサービスは現在も「ピクニックバー」として続いていて、宿泊料金に含まれています。飲み物やお菓子はラウンジだけでなく、庭や散歩にも持ち出せます。
チェックインしたら部屋へ行って、あとは夕食を待つだけ。風里はそんな宿ではありませんでした。
少し早めに到着して、ラウンジでくつろぐのもよし。飲み物を持って高原そのものを楽しむのもよし。温泉につかるのもよし。
宿に着いたところから、もう滞在を楽しむ時間が始まっていました。
到着して食べた焼きバームクーヘン

到着してうれしかったサービスのひとつが、焼きバームクーヘンでした。
バームクーヘンをスキレットで焼いてくれます。長いドライブのあと、宿に着いてすぐ、焼きたてを庭で食べながらひと休み。
こういうちょっとしたサービスが、風里ではよく記憶に残っています。
もらったトートバッグは、数年たった今も現役
当時は、散策に使える風里のオリジナルトートバッグもいただきました。
旅行中だけ使うものだと思っていたのですが、これが意外と使いやすい。宿泊から数年たった今でも、私は普通に使っています。
旅館でもらったものが、旅が終わったあとも日常に残っている。
風里を思い出すもののひとつになっています。
会員専用ラウンジでは木曽の地酒やウイスキーも


私が利用したのは会員限定プランでした。
当時は会員専用ラウンジも無料で利用でき、木曽の酒蔵4種の飲み比べや季節の地酒、ウイスキーなどが用意されていました。
当時は日本酒やウイスキーを特に好きではなかったんですが、旅先で地元のお酒を自由に楽しめるラウンジは印象に残っています。
もし今なら、木曽の地酒4種をもっとちゃんと飲み比べていたでしょうね。
※焼きバームクーヘン、トートバッグ、会員専用ラウンジは、私が宿泊した当時に利用したサービスです。現在の内容や利用条件は宿泊前にご確認ください
私が泊まった当時の夕食|今はなき「氷すき焼き」

私が宿泊した当時の夕食は、信州の食材を取り入れた会席料理でした。
なかでも、宿泊前から楽しみにしていたのが「氷すき焼き」です。すき焼きの上に氷がのった、風里ならではの一品。「これを食べてみたい」と楽しみにしていたので、実際に目の前に出てきたときはうれしかった。
そして、食べてみると期待どおり。これが最高でした。
宿泊から数年たち、ほかの料理の名前は少しずつ記憶から薄れているのに、風里の夕食と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、今でもこの氷すき焼きです。
ただし、現在はこの氷すき焼きの提供は終了しています。
現在は「日本料理 MIYAKE AKIRA 霧」がオープンし、夕食内容は私が宿泊した当時から大きく変わっています。
この記事の料理写真は、私が宿泊した当時のものとしてご覧ください。
風里の温泉|庭を眺めながらのんびり
風里には、木曽御嶽温泉の大浴場と露天風呂があります。
私が泊まった「【木曽御岳山を一望】和室10畳」は露天風呂付き客室ではなかったので、大浴場へ向かいました。
部屋からお風呂までは、少し距離があります。でも私は、この時間がけっこう好きでした。静かな館内の廊下を一人でぶらぶら歩いて、お風呂へ。
湯船では庭を眺めながら、のんびりつかります。
星空を見るために選んだ宿だったので、温泉を一番の目的にしていたわけではありません。それでも、何もしないで庭を眺めながらお湯につかっていた時間は、今でもよく覚えています。
前日に泊まった万座温泉とは、また違った温泉の楽しみ方でした。
温泉そのものを目当てに出かけるというより、高原の宿でゆっくり過ごす時間の中に、温泉もある。
私にとって風里のお風呂は、そんな場所でした。
風里の星空|天の川を見るために開田高原へ
いよいよ、この旅で一番楽しみにしていた星空の時間です。
前日に泊まった万座温泉では、残念ながら星を見ることができませんでした。
開田高原に着いた日も、空には少し雲があります。
「今日も見えないかな」
少し心配しながら、夜になるのを待ちました。
宿の方に教えてもらって、駐車場から天の川を見る
夜になり、宿の方に「このあたりがよく見えますよ」と教えてもらって、表玄関前の駐車場へ出てみました。
空を見上げると、星が見えます。
しばらく眺めていると、少しずつ星の数が増えていきました。
暗さに目が慣れてきたんですね。最初は少ししか見えていなかった星が、気がつけば、今まで見たことがないくらいの満天の星に。
そして宿の方が、天の川の場所を教えてくれました。
天の川というと、写真で見るような、夜空を横切るくっきりとした白い帯を想像していました。
実際に肉眼で見た天の川は、もっと淡いもの。白い雲が夜空にもやもやとかかっているように見えました。教えてもらわなければ、私は天の川だと気づかなかったかもしれません。
でも、あれが天の川なんだ。
星を見るために開田高原まで来て、ようやく見ることができました。
庭では寝転んで星空を眺める

駐車場で天の川を見たあとは、庭へ。
風里の庭には星空を眺めるためのスペースがあり、寝転んで空を見上げることができました。
しばらくそこで、満天の星を眺めて過ごしました。
客室係の方からは、「車でもう少し山へ上がった展望台まで行くと、もっときれいに見えますよ」とも教えてもらいました。その方も、ときどき星を見に行くそうです。
それは見てみたい。でも、夜の山道を車で走るのは怖い。私はあっさり諦めて、風里の庭から眺めることにしました。
それでも十分でした。
この星空を楽しむサービスは、現在も「天然のプラネタリウム」として続いています。
風里では毎晩20時半ごろ、庭の外灯とテラス側のレストランの灯りを消灯。周囲に民家や道路の灯りがほとんどない環境で、星空を楽しめます。
庭だけでなく、客室の電気を消してベランダから眺めることもできます。
星空観察用に、寝転ぶマット・風里特製ランプ・ひざ掛けラグも無料で貸し出されています。
数年前に私が楽しんだ「星を見るための時間」が、今も風里の夜の過ごし方として残っているのは、ちょっとうれしいです。
※星空は天候によって見えない場合があります。サービス内容や実施状況は宿泊前に最新情報をご確認ください。
御嶽山の方から雲が押し寄せてきた
ずっと見ていたかったのですが、御嶽山の方から雲がどんどん押し寄せてきました。
さっきまで見えていた星が、少しずつ隠れていきます。
名残惜しいけれど、部屋へ戻りました。
それでも気になって、寝る前にも窓の外をチェック。
星を見るために選んだ開田高原です。
見えるうちは、何度でも空を見ておきたくなりました。
写真にはうまく残せなかったけれど、あの夜に見た天の川は、数年たった今でも覚えています。
風里の朝|霧の庭と高原の朝食
朝の庭をぶらぶら歩く

外へ出ると、庭は朝の霧に包まれていました。「今日は御嶽山の山頂が見えるかな」と期待しましたが、結局この旅では、御嶽山の山頂まできれいに見ることはできませんでした。
何かを見に急いで出かけるのではなく、朝食の前に庭をぶらぶらする。
風里では、そんな何でもない時間までよく覚えています。
風里の朝食|高原野菜と自家製ブルーベリージャム

前の晩は寝る前まで星空を気にしていましたが、朝になると開田高原はまた違った表情を見せてくれました。
風里の朝食には、地元で作られる豆腐や高原野菜など、開田高原や長野の食材を取り入れた料理が並びます。
印象に残っているのが、目の前で焼いてもらえる出汁巻き玉子。焼きたてを熱々のままいただけます。
そして、風里の畑で採れたブルーベリーを使ったジャムも。和と洋両方楽しめました。
夕食が「ゆっくり楽しむごちそう」なら、朝食は高原の宿らしい食材を味わいながら迎える朝、という感じでした。
朝は自転車で木曽馬を見に

朝食のあとは、宿で自転車を借りて、木曽馬の里へ行きました。
高原の中を自転車で走って、木曽馬のいるところへ。
予定を詰め込まなくても、宿の周りだけで十分に高原らしい時間を楽しめました。
チェックアウト後は開田高原アイスクリーム工房へ
風里をチェックアウトしたあとは、開田高原アイスクリーム工房へ立ち寄りました。
ここで食べたアイスクリームが、とてもおいしかったんです。
開田高原の牧場から届く牛乳を使って作られているそうで、風里を出たあとまで、開田高原らしい時間を楽しめました。
今度また風里へ泊まるなら、ここにも寄りたいと思っています。
風里の宿泊料金は高い?|それでも、もう一度泊まりたい
この記事を書きながら、「もう一度泊まりたいな」と現在の料金を調べてみました。
私が確認した1人利用のプランは、1泊45,100円。
うーん。私には、やっぱり高い。でも、一度泊まっているから、高い理由も分かります。
ラウンジやピクニックバー、温泉、食事、高原で過ごす時間。そして夜には星空。
「泊まる部屋」にお金を払うというより、チェックインしてから翌朝までの時間を楽しむ宿だったんだと思います。だから、値段を見ていったんひるむのに、やっぱりもう一度行きたい。私にとって風里は、そんな宿です。
※45,100円は2026年8月に1名利用で確認したプランの料金です。料金は日程・人数・客室・プランによって変わります。
まとめ|星を見に泊まった風里は、もう一度泊まりたい宿になった

風里を選んだ一番の目的は、開田高原の星空を見ることでした。
宿の方に教えてもらって見つけた、雲のようにもやもやと白い天の川。
庭に寝転んで空を見上げていると、御嶽山の方から雲が押し寄せ、少しずつ星が隠れていった夜。
数年たった今でも覚えています。
でも、もう一度泊まりたい理由は星空だけではありません。
ラウンジで過ごした時間、温泉、食事、朝の高原。どれかひとつというより、チェックインしてから翌朝まで、宿で過ごす時間そのものが楽しかったのだと思います。
この記事を書きながら写真を見返していたら、やっぱりもう一度行きたくなりました。
次に泊まるなら、また星の見える夜を狙って。
そして今度は、もう少しちゃんと写真も撮ってこようと思います。


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